今回ご紹介する楽曲は、SUPER BEAVER(スーパービーバー)による『your song』です。
一度耳にすれば、その魅力から離れられなくなるでしょう。
SUPER BEAVERは、彼らの楽曲を通じて、細やかな感情を日本語の歌詞で丁寧に描き出します。
『your song』は、特に「愛」に対する深い洞察を示した作品と言えます。
この楽曲で描かれる愛は、言葉にすることの難しさ、そしてその試みの美しさを浮き彫りにします。
私なりの解釈を通して、その奥深さに触れてみましょう。
もちろん、解釈は人それぞれです。
第1節
君に何かを伝えたい
でもその何かが言葉にならない
なんだそんなもんか?
僕の想いは 君が大切だとか言ってみても君に何かを伝えたい
でもその何かが言葉にならない
あれこれ考えて 足りないなって
嘘っぽいから言えない
ここでは、一見単純な「好き」という感情の複雑さが描かれています。
感情を直接的な言葉で表現しようとすると、その豊かさや細かなニュアンスが失われてしまうことのジレンマを表しています。
同じ「好き」という言葉でも、その背景にある感情は人それぞれ異なります。
しかし、既成の言葉を超えた伝え方を見つけるのは難しい。
第2節
“君のため”というその全てが
僕のためのような気がして
“君の気持ちになろう”っていう
それがまずもう僕の主観で捻くれているつもりはない
だけど全てに矛盾を感じてしまう
ああ 君に何を言おうか
ここでのメッセージは、「相手のためを思う」という行為が、しばしば自己中心的な思考に根ざしていることへの気付きです。
本当に相手に寄り添うことの難しさ、そしてそれでも伝えたいという強い願望が感じられます。
第3節
さんざん考えたって
結局君に会ってしまえば
何かどうでもよくなってしまう
僕の思考なんて
そんな気持ちを僕は
ずっと言葉にしたいなって
君に伝えたいなって
思ってんだ
この部分は、愛の感情の本質に迫ります。
直面すると、すべての葛藤が消え去り、ただ相手がそこにいることの喜びだけが残る。
第4節
「愛してる」 違う そうなんだけど何かが違う
「ありがとう」 違う 思ってるけどそれだけじゃない
「ごめん」違う「バイバイ」違う 違う
君に何を言おう
最終的に、この楽曲は、どんなに言葉を尽くしても完全には伝えきれない愛の感情を、歌という形で伝え続ける決意を表しています。
これは、永遠に完全な理解には至らないかもしれないが、それでも伝え続ける価値があるという強いメッセージです。
終わりに
SUPER BEAVERの『your song』を深掘りしてみると、その美しさが一層際立ちます。
言葉の背後にある深い愛情と、それを伝えようとする試みは、聞く者の心に深く響くはずです。
言葉だけではなく、感情を伝える方法は無限にあり、直接的なコミュニケーションの大切さを思い出させてくれます。