【Last Smile/LOVE PSYCHEDELICO】歌詞の意味を考察、解釈する。

『Last Smile』は、LOVE PSYCHEDELICO(ラブサイケデリコ)の非常に有名な代表曲です。
しかし、その歌詞は抽象的で英語が混ざっているため、解釈が難しい部分も多く存在します。
そこで、今回は『Last Smile』の歌詞の意味について詳しく考察してみました。
LOVE PSYCHEDELICO独特の表現が多いため、これを読むことで、より身近なものとして感じていただければ幸いです。

いつまでも独特で斬新に感じるスタイル

「デリコ節」として知られるKUMIの独特な歌唱スタイルと、カッコいいNAOKIのギター・リフが特徴的な『Last Smile』。

この曲は、一度聴いただけで哀愁を漂わせるメロディーが耳に残る素晴らしい一曲です。


『Last Smile』は、今もなお多くの聴衆の心に新鮮で斬新な印象を与えています。

実際、LOVE PSYCHEDELICOの楽曲の中で、「『Last Smile』が一番好き!」というファンはかなり多いです。

また、「『Last Smile』しか知らない!」という人たちも意外に多いです…。

抽象的な言葉が敷き詰められている歌詞

ホラ 抱き合える喜びは過ぎ去リし
I never look back again
胸の中 腕の中 悲しみは 君をmelt away

冒頭は、過去を振り返る情景が描かれています。

かつて互いを愛し合っていた時期を回想し、寂しさを抱えた心情を表現している様子が感じられます。


夢で会えたって 一人泣いたって
君はchange your way 響かない 屆かない

続いて、この部分では相手に会えない切ない気持ちが歌われています。

「君」は「僕」のそばにはいないという印象が強く感じられ、そんな情景が心に浮かびます。


曖昧を手のひらで 踊るtango style 僕ならもう…
全て溶けだしたnoon 絵にならないMonday

解釈が難しい箇所ですね。

おそらく、ここでは「僕」の想像や妄想が含まれているのかもしれません。

「noon(正午)」と「Monday(月曜日)」が組み合わさり、「週の始まりの活気あふれる正午」を表現しているように感じられます。

ネイティブの方であれば、より理解しやすい部分かもしれません。


I wish if I could see the light of heaven
I don’t know the color of sea, but there’s no reason

ネイティブではない日本人にとって、音楽の歌詞を直訳だけで解釈することは難しいと感じられますね。

「天国の光」「海の色」という表現は、英語の部分の単語とメロディーとの相性が良く、雰囲気がとても伝わってきます。

この部分でも、「会えない寂しさ」が間接的に伝えられているニュアンスを感じますね。


運命線からother way それから憂いてる風ともget away
いつでも放たれたくとも 君は目の前でlast smile
ただ 見守ってるよな 君のstyle
oh 戲れの遠目なloser

サビの部分は、歌い出しから一気に盛り上がります。

「僕」の苦悩が歌われているように感じられますね。


会いたい気持ちがgo away 今でも泣きたくなるならany way
いつかは旅立ちたくとも 君は向こう岸でlast smile
暮れる想い出よgo away

同様に、サビの場面では「僕」の苦悩が一気に表現されています。

「会いたい」「悲しい」「旅立ちたい」と、「君」がすでに「僕」から離れてしまっているという思いが歌われています。

最後の「暮れる想い出」は、忘れたい過去の出来事を指していると解釈しました。


相対性からwake up ただひたむきな明日へのstep up
今次第に生まれゆくイメージはglobal I’m feeling you away

この部分でも依然として抽象的な言葉の羅列が続いており、しかも英語と日本語が交じり合うことで、単語の意味だけでは完全に解釈するのは難しいです。

しかし、曲の雰囲気とメロディーとの相性が非常に良く、芸術的な表現と言えるでしょう。


永遠からなるloser 今だけに止まれないようなlover
果てしなく続くステージはbreak down
I’m gonna find another way

この部分では苦悩が続く感情が表現されています。

目の前にある映像が次第に崩れていくようなイメージが伝わってきますね。


それを追いやって 僕はホッとして
時はjust as same in my dream you call my name
joke it like it you use to babe
嘘に濡れたって 罪は消えない 終んない
It’s so heavy

詩的な表現が続いています。

「僕」にとっては、どうしようもない切ない永遠の思いがあるように感じられます。

そんな感情が歌詞から伝わってきますね。


生命線からother way それから憂いてる夢ともget away
いつでも結ばれたくとも 君は目の前でlast smile
ただ 戸惑ってるよな 君のstyle
oh 幼気で遠目なloser

言葉遊びのアレンジが含まれています。

「運命線」は「生命線」と、「放たれたくても」は「結ばれたくても」とアレンジされています。

また、「戯れの遠目なloser」は「幼気な遠目のloser」と変わっています。

これらのアレンジにより、歌詞に新たな表現が加わります。
個人的には好きなやり方です。


揺れる想い出よgo away

ここでも前の歌詞との言葉遊びが見られます。

「暮れる」が「揺れる」となっていますね。

意味的には深い差異はないように思われますが、センスの良い言葉の使い方ですね。


I wish if we could see the light of heaven
I don’t know the color of sea, but there’s no reason
I wish if we were in the light of heaven
Don’t go away…

翻訳サイトを利用すると、直訳は簡単にできるかもしれませんが、この歌詞にはかなり深い意味が込められている印象があります。

最初の2行は前と同じフレーズですが、3行目に新たに「light of heaven」という言葉が追加されています。

切ないストーリー

これまでLast Smileの歌詞を解釈してみましたが、改めてストーリーを整理してみましょう。


登場人物は「僕」と「君」の二人だけです。

最初は、「君」が亡くなってしまったことを「僕」が歌っている曲だと考えていましたが、歌詞を見ていくうちにその解釈が逆かもしれないと感じました。

つまり、実際には「僕」の方が先立ってしまったのかもしれませんね。


『Last Smile』は、「僕」が取り残された「君」のことを思い、気遣いながら見守っているという悲しいストーリーの歌だと感じます。

「君」には自分のことは見えていないようですが、一方で「僕」には相手の姿が見えています。

「僕」は自分が今は亡くなった存在であることにも気づいていますが、何をしてももう何もできない状況です。

ただ、君を見守ることしかできないのです。

しかし、君はまったく気づいてくれません。

それが「僕」をさらに苦しめ、絶望感が残ります。

以上のように、『Last Smile』は切なく悲しい歌だと感じました。