My Little Lover(マイリトルラバー)、通称マイラバ、は初期において正式名称をアルファベット大文字の「MY LITTLE LOVER」とし、ボーカルのakkoさんとギターの藤井健二さんの2人から成るバンドとしてデビューしました。
このバンドの歴史の中で最も成功した曲の一つが、「Hello,Again~昔からある場所~」です。
未来に向かう「僕」の決意
「Hello,Again~昔からある場所~」は、作詞をKATE、作曲を小林武史が手がけた曲で、一般的にはKATEが小林武史さんの別名であるとされています。
この曲は今でも多くの人に愛され、その歌詞にはどのような意味が込められているのでしょうか?
いつも君と 待ち続けた季節は
何も言わず 通り過ぎた
雨はこの街に 降り注ぐ
少しのリグレットと罪を 包み込んで
「Hello,Again~昔からある場所~」は、歌詞の中で主人公が自分の夢を追求するために故郷を離れ、恋人との別れを選んだ心情を描いています。
故郷で恋人を待ち続け、毎年春を迎えることが習慣だったと思われますが、今はその春の訪れを感じず、代わりに梅雨の季節が訪れることが歌詞で表現されています。
歌詞に登場する「リグレット」という言葉は「後悔」を意味し、主人公が故郷を離れた選択に対する後悔と罪悪感を示唆している可能性があります。
泣かないことを
誓ったまま時は過ぎ
痛む心に気が付かずに
僕は一人になった
<君>との別れの日から、<僕>は自分に対して<泣かないこと>を誓いました。
年月が経ち、様々な出来事を経験しましたが、<僕>は固く<泣かない>という態度を崩しませんでした。
この姿勢は、自分の心が傷ついていくことに鈍感になる結果となりました。
自分自身の内面を理解できない状態であったため、他人に自分の感情を打ち明けることが難しい状況になりました。
その結果、成長するにつれて<僕>は孤独を感じるようになってしまったのです。
「記憶の中で ずっと二人は 生きて行ける」
君の声が 今も胸に響くよ それは愛が彷徨う影
君は少し泣いた?あの時見えなかった
孤独を感じる瞬間に、<君>が別れの日に<僕>に語った言葉が、いつも心に蘇ります。
<君>は、少なくとも<僕>にとっては、真実の<愛>を共有し理解し合った特別な存在であったことが、今となってやっと理解できるようになりました。
<あの時>、<君>が少し泣いたのかもしれないと考えると、心に深い感慨が走ります。
しかし、今ではそれを確かめる方法はなく、ただ後悔と罪悪感が心に残るばかりです。
自分の限界が どこまでかを 知るために
僕は生きてる訳じゃないだけど 新しい扉を開け 海に出れば
波の彼方に ちゃんと“果て”を感じられる
<僕>は自分自身に向かって夢を追求し、時には<限界>を感じる瞬間もあったようです。
その過程で、<自分の限界>を理解しようとしていたかのような自問自答も行っていたように思います。
それでも、<僕>の前にはまだ<新たな扉>が存在しています。
その扉を開けて一歩踏み出せば、<果て>という”ゴール”が見えてくると感じています。
僕は この手伸ばして 空に進み 風を受けて
生きて行こう どこかでまためぐるよ 遠い昔からある場所
夜の間でさえ 季節は変わって行く
あの日の愛は失われているかもしれませんが、<新たな扉>が存在する限り、どんな試練も受け入れて<僕>は<生き続ける>覚悟を持ちました。
<君>と共に過ごした<昔からある場所>は、<僕>にとって心の支えとなっています。
<夜の間にも><季節の変化にも>関わらず、<僕>は過去、現在、そして未来における変化を受け入れる決心をしました。
雨はやがてあがっていた
記憶の中でずっと二人は
生きていける
君の声が今も胸に響くよ
それは愛がさ迷う影
君は少し泣いた?
あのとき見えなかった
Hello,again a feeling heart
Hello,again my old dear place
<僕>がすべてを受け入れて前に進む覚悟を決めたかのように、後悔と罪の意識を感じさせた<雨>は止みました。
今でも<君の声>が<心に響き続け>ますが、それは昔の<愛>の一片に過ぎません。
<あの時見過ごしてしまった><君>の涙。
もし同じような状況に出くわしても、今度は相手の感情を真に受け入れることができるような気がします。
最後の英語詞「<もう一度こんにちは、感じている心><もう一度こんにちは、古き良き場所>」からも、過去を受け入れて未来に向かう<僕>の決意が伝わってきますね。
まとめ
My Little Loverの最も成功した曲は「Hello,Again~昔からある場所~」です。
この歌詞は、大人になってから自分が過去に去ったことを後悔し、本当の愛がそこにあったことを気付く切ない感情を表現しています。
もし過去を振り返って落ち込むことがあるなら、この曲を思い出してみるのも良いでしょう。