Superfly(スーパーフライ)の4枚目のシングル『愛をこめて花束を』は、2008年にリリースされました。
この楽曲は、TBS系ドラマ「エジソンの母」の主題歌にも選ばれ、その感動的な歌詞から結婚式でもよく流れる人気曲となりました。
今回は、この素晴らしい楽曲の魅力について詳しく解説いたします。
大人になり「キレイ」じゃないモノもたくさん見てきた
二人で写真を撮ろう 懐かしいこの景色と
あの日と同じポーズで おどけてみせて欲しい
見上げる空の青さを 気まぐれに雲は流れ
キレイなものは 遠くにあるからキレイなの
「二人で写真」という歌詞は、昔の思い出の風景をバックに恋人と一緒に写真を撮りたいという甘えの表現です。
そして同じポーズで楽しく写真を撮りたいと思うのは、純粋な自分に戻りたいという願いからかもしれません。
「キレイなもの」とは、子供の頃に持っていた夢や希望、憧れなどを指しています。
大人になるにつれて、失望や苦悩を経験し、それが遠くにあるからこそ夢は美しいと気づいたのかもしれません。
そのような中で、思い出の場所を二人で訪れ、家族の元で再び子供の頃の純粋な自分を思い出しているようです。
愛情を受け取った日々をもう一度感じながら、主人公は幸せと感謝を実感していくのです。
身近な人たちの支えがあるからやってこれた
愛をこめて花束を 大袈裟だけど受け取って
理由なんて訊かないでよね
今だけすべて忘れて 笑わないで受けとめて
照れていないで
思い出の場所でさまざまな思いを巡らせた後、愛情を注いでくれる恋人や家族に感謝の気持ちがあふれてきます。
家族は遠く離れていても、常に愛情や絆を持って支えてくれる存在であり、その思いに感謝する必要があると考えているようです。
そして花束を用意して贈る瞬間において、『愛をこめて花束を』という表現が登場します。
愛情を注いでくれることに感謝の気持ちを表現するため、花束を贈ること自体がやや大げさに感じられるかもしれません。
そのため、「大げさだけど受け取って」という表現を使い、多くの感謝の言葉や感情を伝えたいのです。
また、花束を贈る際には照れくささを隠しながら、「理由なんて聞かないでほしい」とかわすような表現も見られます。
これは感謝の気持ちを表現しつつ、将来に向けて新たな一歩を踏み出す覚悟や勇気を感じさせるものです。
こうして家族の元で心を新たにし、積み重ねられた思いや感謝を花束を贈る行為で伝えたいと思っています。
歌詞にある「笑わないで受けとめて」という表現からも、この行為は冗談ではなく真剣な気持ちが伝わってきます。
頭では理解しているものの、忙しさや家族とのすれ違いで絆や感謝の気持ちを忘れてしまうこともあるかもしれません。
それでも、重要な瞬間で感謝の気持ちや、新たな自分に期待を寄せてほしいという思いを花束を通じて伝えているのではないでしょうか。
この曲を通じて、理不尽な状況でも頑張ることができるのは、家族の支えや愛情によるものだと感じ取っていただきたいです。
感謝の気持ちを伝える
巡り巡る時を超え いつもあなたの所へと
この心 舞い戻ってゆく
ありがとうも言い出せずに 甘えていた
今日ここへ来るまでは愛をこめて花束を 大袈裟だけど受け取って
理由なんて訊かないでね
今だけすべて忘れて 笑わないで受けとめて
本当のわたしを
いつまでもそばにいて
主人公は不器用ながらも感謝の気持ちを伝えることで、家族や恋人との絆を感じています。
花屋で実際に花を見ながら考える光景も、後の歌詞から想像できます。
様々な花の色がありますが、主人公は家族に対する思いを花の色で表現しています。
自分の気持ちと花を重ねながら、花束を用意したのでしょう。
「ありがとうも言い出せずに 甘えていた」という表現からも、照れがあり、言葉にせずとも伝わるだろうと思いながらもなかなか口に出せなかった感謝の言葉がありました。
しかし、ついにその日がやってきて、花束を贈ることで感謝の気持ちを伝えるのです。
さらに感謝の気持ちや愛情を受け取っていたことをしっかりと言葉に綴りながら、花束に色として気持ちを表現しました。
自分の弱さを受け止めながら、新たな自分を見届けてほしいという決意も示しています。
最後に「いつまでもそばにいて」という言葉で締めくくりますが、これは未来の自分を見守ってほしいという気持ちを表現しています。
最近では、結婚式で両親に感謝の手紙を読む際やサプライズで花束を贈る場面で「愛をこめて花束を」が流れることが多くなっています。
この曲は、率直に気持ちを伝え、これまで育ててくれた両親への感謝の思いを代弁する素晴らしい楽曲と言えるでしょう。